2019/06/19神由来

Toyotamaphimeia machikanensis(トヨタマヒメイア マチカネンシス)。
いきなり訳がわからないですよね(笑)?
これは、それまで日本にはいなかったと思われていたある生き物の学名です。
通称マチカネワニ。大阪の待兼山で化石が発見された日本初の巨大なワニです。ワニが存在していなかったと思われていた日本で保存状態の良い大部分の化石が見つかり話題になりました。
学名の「トヨタマヒメイア」、これは『記紀』(『古事記』『日本書紀』の総称)等に記された日本の神話に登場する、ワニの化身とされるトヨタマヒメに由来します。なお、マチカネワニは日本の有史以前に絶滅しており、神話に出てくる「ワニ」はサメを示していると言われています。
でも実はマチカネワニはもう一つ、別の神のモデルになったという説があります。龍です。日本では有史以前に絶滅していますが、中国では有史以降も同種のワニが存在していたとされます。「龍」は中国古代の王朝である殷の甲骨文字に起源を持っており、その龍伝説の起源となった生物がマチカネワニだと言うのです。
日本神話の神の名を持ち、中国の神のモデルになったとも考えられるマチカネワニ、存在自体が神秘的にも感じられます。

こちらはマチカネワニに由来しない「リュウ」です。

募金にも出ており認知度は高いかもしれないですね。もし募金先で見かけたら声をかけてあげてくださいね。

飼育班:島田

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