2019/09/11先生と門下と猫と
先日東京で漱石巡りをして来ました。 漱石の代表作の1つと言えば『吾輩は猫である』。その影響か、漱石の門下生の中には猫にまつわる文章を残してる人が複数います。 門下生の1人、物理学者の寺田寅彦は随筆「子猫」でこのような文章を残しています。 「これまでかつて猫というもののいた事のない私の家庭に、去年の夏はじめ偶然の機会から急に二匹の猫がはいって来て、それが私の家族の日常生活の上にかなりに鮮明な存在の影を映しはじめた。(中略)物を言わない獣類と人類との間に起こりうる情緒の反応の機微なのに再び驚かされた。そうしていつの間にかこの二匹の猫は私の目の前に立派に人格化されて、私の家族の一部としての存在を認められるようになった。」 小難しい文章ではありますが要約すると、二匹の猫が寺田家へやってきて、一緒に暮らすうちにだんだんその子たちが人みたいに見えるようになり、家族の一員となりました。という内容です。 僕も飼育班で沢山のワンちゃんと触れ合っていると、時々「人格化され」という表現がピンと来ることがあります。 こちらは食いしん坊のチャッピー。 ドッグランに出していると特定のスタッフについていきます。僕もつきまとわれる1人。 この時のチャッピーはいつも喋っているように見えます。 「おやつ、よこせー!」
飼育班:島田