2025/07/25野生生物との共存の道
過去の新聞(2024年10月30日付朝日新聞朝刊)に、「レッドリスト」に関する記事
が掲載されていました。
記事によりますと、国際自然保護連合(IUCN、本部スイス)は2024年10月29日、絶滅
の恐れがある野生生物をまとめた「レッドリスト」を公表したそうです。その中で、
評価対象約16万6千種の内約4万6千種が絶滅の危機に瀕しているとされたそうです。
例えば、今まで「軽度懸念(LC)」とされてきたキリアイ(シベリア北東部で繁殖
し日本にも訪れる渡り鳥)は、繁殖地・渡りの中継地・越冬地で沿岸域が開発された
り侵略的外来種の植物がはびこったりすることによる干潟の劣化等が脅威となってお
り、3番目に深刻な「危急(VU)」と評価されたそうです。
又、今まで「危急」とされてきたオオシャコガイ(太平洋のサンゴ礁の海底に生息
する殻長1m超の世界最大の貝)は、殻や肉の乱獲が問題となっており、野生絶滅一
歩手前の「深刻な危機(CR)」となったそうです。
又、2017年に新種として発表されたヒメタツ(日本や韓国の海に生息するタツノオ
トシゴの仲間)は、埋め立てや海の汚染等によってすみかのアマモや海藻が生えた場
所が減っており、初めての評価で「危急」とされたそうです。
又、日本沿岸の複数のサンゴ礁もレッドリスト入りしたそうです。
一方、生息地の森林伐採により数を減らし「深刻な危機」とされてきたノグチゲラ
(沖縄本島に生息するキツツキの一種)は、2016年のやんばる国立公園指定や2021年
の世界自然遺産登録によって再び森林が減る可能性は低いと評価されて1段下の「危
機(EN)」に引き下げられたそうです。
人為的に減少してしまった野生生物は人為的に保護活動を行うことによって回復可
能なのですね。今後の益々の地道な保護活動が望まれます。
寄付送迎:堀口