2024/06/20航空機事故緊急脱出時のペットの待遇

過去の新聞(2024年1月10日付朝日新聞朝刊)に、航空機事故緊急脱出時のペット
の待遇に関する記事が掲載されていました。
今年1月2日の羽田空港における日本航空(JAL)旅客機と海上保安庁の航空機が衝
突した事故では、JAL機から乗客乗員379人全員が脱出できた一方、手荷物の持ち出し
はすべて諦めざるを得ませんでした。記事によりますと、客室内の手荷物は棚から取
り出すのに時間をとられたり出口や通路をふさいだりして短時間での脱出を妨げる危
険があり、脱出シューターが手荷物の金具等で傷つき使えなくなる恐れもあるため、
全員が手荷物の持ち出しを諦めた結果緊急脱出がスムーズに成功したとの事ですが、
ペット(盲導犬、介助犬、聴導犬を除く)はケージに入れられて室温が調節された貨
物室内で固定されて運ばれていた為2匹全頭が犠牲となったそうです。
航空機客室内へのペット同伴を望む乗客の方の声はあるものの、アレルギーや鳴き
声やトイレの問題もあり、実現は簡単ではなさそうです。
その様な中、スターフライヤーは2022年3月から北九州-羽田間でペットを客室内
に同伴できるサービスを提供し始め、2024年1月15日からは全路線に拡大され、同伴
できるのは規定のケージに入る小型の犬猫に限り、原則客室最後列の窓側の席にケー
ジを固定するそうです。費用は1匹あたり5万円。ただし大型荷物扱いで、緊急時は飼
い主がペットを連れて避難する事は出来ない事になっているそうです(法律で規制さ
れている様です)。2023年末までに320件の利用があり、それまでに目立った苦情は
なかったそうですが、緊急時は目の前にいるペットを持ち出せないとなると(貨物室
内で固定されている場合よりもかえって)飼い主は動揺してしまうかもしれませんね
(私ならPTSDになりそうです)。
ペットは生き物ですから、緊急時に特別に持ち出す事ができる様な安全な運用(法
整備)の早期実現が望まれますね。

寄付送迎:堀口

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