2018/10/13木霊は存ふる。
4年前、僕がまだ学生の頃奈良県吉野の鷲家口というところを訪れました。
ここは幕末、幕府に対して武力蜂起をした天誅組という尊攘派組織が壊滅した場所であります。
天誅組の最期の地を巡ることも目的の1つでしたが、僕は最大の目的を他に見出していました。
天誅組の変から約40年後の1905年、ここで最期を迎えた別のものが存在します。
ニホンオオカミです。 目撃談も複数存在するニホンオオカミですが、
確実とされる最後のものはこの鷲家口で見つかった個体で、現在この地には実物大の銅像が建てられております。
この銅像を見たいが為に始発の電車に乗り、最寄りの駅から片道約4時間かけて歩きました。
緑に囲まれた道路の脇にひっそりと佇む静かなオオカミの銅像。
野生のオオカミが生き残っていたら、山はもっと賑やかな声が聞こえていたのかなと思うと少し寂しくなります。
凪いだ空、木霊する遠吠えを永遠に耳にすることはないのでしょうか…。
追記 せっかくなので施設の子も紹介したいと思います。
永遠(とわ)と凪です。
飼育班:島田