2022/04/22強く生きる~おつぎ~
2022年1月末、両後肢を引きづって歩いている猫がいると通報を受けレスキューされた。
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背骨がポッキリ折れていることが原因だった。
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どうにか治せないかと指示を仰ぐが、
手術不可能で、この状態では安楽死を選択することもあるそうだ。
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もちろんハッピーハウスは ︎︎"︎︎NO KILL”
殺処分なんてありえない!!
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本人は生きるのが辛い状況かもしれないが、できる限りの治療を始めた。
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背骨は歪でも自然にくっつくのを待つ。
膀胱炎を患っていたので、
注射・皮下補液・圧迫排尿・膀胱洗浄を繰り返す日々。
これらの治療や処置のおかげで随分良くなった。
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性格は臆病。
そのような子には環境に慣れて落ち着くまでケージに目隠しをする。
おつぎの場合、1ヶ月以上目隠しをしたが一向に馴れる気配がない。
猫には興味があるようで、声を高くしアピールするように鳴く。
そこで思い切って目隠しを外した。
相変わらず人には威嚇、猫には友好的な日々が続いた。
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夜間にしか食べなかったごはんを、日中の人がいる間にも食べるようになった。今ではすぐに完食する。慣れてきた証拠である。
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保護から間もない頃、タオル越しでも咬みにきたので必要以上に触れないようにしていた。
しかし安心させたい一心で、人馴れ計画を始動。
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まずエリカラをつけて撫でる。最初は体が強ばった。毎日コミュニケーションを取り、少しずつ首元の気持ちよさに目覚めていく。耳後ろを撫でたら最高に蕩けた。お腹も触れた。気持ちよさそうに伸びる。
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ここまで出来ても、毎回ケージを開ける時には少し警戒モード。声をかけながら少しずつ撫でる。
エリカラをつけてない時も触れるようになった。他の人にはまだ少し怒る。
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背中の痛みがなくなったのか、
ケージ内でよく歩いたり、伸びをしたり、猫が近づくとゴロンして手を伸ばす。
下半身の毛ずくろいをするようにもなった。
力が入らなかった後肢を少しずつ動かせるようになってきた。
これからの成長が楽しみである。
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まだ推定2歳と若いおつぎ。
エイズキャリア、下半身不随。
ハンデを背負いながらも強く生きるおつぎに幸あれ!
病院班:加畑