2024/04/06ノネコとの共存の道

過去の新聞(2023年9月25日付朝日新聞朝刊)に、奄美大島のノネコを救う獣医師
の方の記事が掲載されていました。
記事によりますと、鹿児島県の奄美大島では山中で自活しているノネコが(アマミ
ノクロウサギ等の希少種を捕食して脅威になっているとして)2018年度から環境省に
より捕獲されているそうです。そして捕獲されたノネコは譲渡先が見つからなければ
殺処分されてしまうそうです。
そもそも、ノネコは元々自然界にいたわけではなく、飼い猫(イエネコ)が放し飼
いや飼育放棄等により(間接的に人間生活に依存している)野良猫になり、野良猫が
さらに人間の生活圏を離れて山野で自活(野生化)してノネコになったそうです。し
かしながら、(間接的に人間生活に依存している)野良猫は飼い猫と同様動物愛護法
で保護されているにもかかわらず、(山野で自活している)ノネコは動物愛護法で保
護対象とはならず狩猟の対象となってしまうそうです。それもあって奄美大島のノネ
コも捕獲対象となっているようです。
この惨状に心を痛められた東京都在住の獣医師の方(齊藤朋子さん)が、環境省に
より捕獲された奄美大島のノネコ485匹(2023年8月末時点)の内439匹を仲間の保護
団体と連携協力しながら引き取ってこられたそうです。輸送費は寄付で賄い、ワクチ
ン接種等の費用は自費だそうです。その甲斐もあって、環境省が捕獲し始めてから当
記事掲載時点(2023年9月25日)までに殺処分された奄美大島のノネコはいないそう
です。
飼い主から見放された猫(イエネコ)は、人間生活から遠ざかれば遠ざかる程生活
が厳しくなるだけではなく(人間によって)生存権までもが脅かされるという残酷な
現実に、理不尽さを禁じ得ません。ノネコは元々飼い猫ですから、捕獲するならば保
護して頂きたいと思います。

寄付送迎:堀口

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