2018/08/15この子達にも平和を

先日の新聞(6月24日付朝日新聞朝刊)に、近々廃止されるマカオのドッグレー
スで今まで活躍してきたレース犬の今後についての記事が掲載されていました。
マカオのドッグレースは1931年に始まり、途中25年間中断された後1963
年に再開し、今まで民のギャンブルとして親しまれてきたそうですが、近年はカジノ
人気に押されて人気が低迷し、今年7月下旬にも廃止されるそうです。
ところが約650頭のレース犬の引き取り手が決まっていないそうです。レース犬
はいずれも5歳位のグレーハウンド(体長1メートル位)で、体が大きく成犬なので
子犬のように簡単には人に懐きにくく家庭のペットとして飼うのは容易ではないとの
ことです。
マカオの動物愛護団体の方は「海外の非合法のドッグレース場に転売されるのでは
ないか」と懸念しているとのことです。
当記事はここまでなのですが、インターネットでこの問題についてさらに検索して
みると新たな事実が見えてきました。
このドッグレースが廃止されるのは当ドッグレースの運営会社の方針というよりも
マカオの当動物愛護団体の働きかけによるものらしいのです。
当運営会社は人気低迷にもかかわらず細々と当レースを続けてきたのに、なぜ当動
物愛護団体は当レースの廃止を訴えてきたのか・・・?
実は当レースにおけるレース犬の過酷な実態がその理由らしいのです。
当動物愛護団体が独自調査を行ったところ、当レースの過密スケジュールによる犬
の疲労・病気・ケガなどにより多い月ではおよそ40%のレース犬が当レースに出場
できない状態で、結果的には月におよそ30頭のレース犬が安楽死方式で殺処分され、
不足分はオーストラリアからの輸入で補っているとのことです。そしておよそ2年で
すべてのレース犬が入れ替わる計算になるそうです。つまりレース犬は使い捨てとい
うことでしょうか・・・?
このため当動物愛護団体は「犬は賭博の道具や、金儲けのために走る生き物ではな
い」としてマカオ政府に対しライセンスの延長をせず当ドッグレースを廃止するよう
訴えてきたらしいのです。
当動物愛護団体の訴えが功を奏し今後はマカオでのレース犬の過酷な実態は解消さ
れることになりそうですが、残された約650頭のレース犬の今後については当動物
愛護団体も「海外の非合法のドッグレース場への転売」を心配しているわけです。非
合法のドッグレースであればなおさらレース犬の使い捨ての恐れが強まりそうな気が
します・・・。それとも当運営会社による殺処分の可能性もあるのでしょうか・・・?
別のネット記事によりますと輸血犬としての引き取りも模索されているようですが、
いずれにしてもこの約650頭のレース犬には平穏な余生を送ってほしいと願ってや
みません・・・。
ちなみに、ドッグレースは現在でも欧米を中心に盛んであるらしいのですが、どう
やら欧米のレース犬の境遇も過酷であるようです。別のネット記事によりますと安楽
死よりも残酷な殺処分や、過酷な動物実験に使われたりすることもあるようです・・・ 。
動物を利用した競技には競馬や闘鶏など色々ありそうですが、これらの動物達の余
生が気になります・・・。

寄付送迎:堀口

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