2025/04/12外来種問題の元凶

過去の新聞(2024年9月4日付朝日新聞朝刊)に、奄美大島(鹿児島県)の特定外来
生物マングース(フイリマングース)に関する記事が掲載されていました。
記事によりますと、2024年9月3日に環境省は奄美大島で駆除を進めてきたマングー
スがこの6年間1匹も生息確認されていないとして奄美大島から根絶されたと宣言され
たそうです。
もともと奄美大島のマングースは、毒蛇ハブ等を退治する目的で1910年にバングラ
デシュから沖縄県に導入されたマングースの子孫が同様の目的で1979年頃奄美大島に
導入されたそうですが、昼行性のマングースは夜行性のハブではなく在来希少種のア
マミノクロウサギやケナガネズミ等を襲い生態系が脅かされた為、市町村が1993年頃
からマングースの駆除を始め、2000年度からは環境庁(当時)と鹿児島県も駆除を始
めたそうです。
奄美大島におけるマングースの推定生息数はピークの2000年は1万匹だったそうで
すが2020年には10匹以下となり(累計捕獲数3万2千匹余り)、2018年4月に最後に捕
獲されてからワナや自動撮影カメラや探索犬による生息情報は確認されず、算出され
た根絶確率は2023年度末時点で98.9%~99.7%に達した為、今回の根絶宣言に至った
との事です。
しかしながら、確かに在来希少種にとっては朗報なのでしょうが、マングースに
とっては悲劇以外の何物でもありません。マングースが自ら海を泳いで奄美大島に
やって来たわけではないのです。人間が自分達の都合で連れて来たのです。犠牲と
なった多数のマングースや在来希少種の鎮魂の為にも、私達人間は深く反省しなけれ
ばならないのではないでしょうか。

寄付送迎:堀口

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