2021/07/047月4日 せっちゃんがJATを卒業しました!
せっちゃんは大きな公園の中で、怪我を負って動けなくなっているところを高校生に保護されました。
ぱっと見た目は問題なさそうなのですが、姿勢や動きは普通ではありません。すぐに連れて行ってくださった病院では、「事故かもしれない」「人に蹴られたかもしれない」と言われ、持っているお金を全部出して、この大怪我ではできることが限られていました。
せっちゃんがハッピーハウスへきてからは治療がはじまりました。
【骨盤骨折と左大腿骨近位部骨折】
とっても小さな体の大手術。ときには大きく体をひっぱられる施術。せっちゃんは耐えました。それから日がたち、経過も良好仔猫部屋へ移りましたが安静の日々が続きます。顔もまん丸に!保護当時とは見た目の雰囲気も変わりました。美人さん。
だけど、、、
元気な仔猫たちがたくさんいるなかで、怪我をして体にプレートが入りこの先動けるかわからない、飛び跳ねることもできないかもしれない、走れないかもしれない 大部屋へ移ることもできない、一生ケージの生活かもしれない
里親 みつかる可能性
あるのかな。
日がたち、同じ時期に保護された仔猫やあとからきた保護の仔猫(ぶどう、ラパン、バルバ、みき、ベニ、オール、ウェル、つがる、とき、かおり、しずく、にっこり、くろまめ、あみ)がどんどん卒業していくなか、施設の主屋から離れた静かな仔猫部屋に、ひとり残された
静かなせっちゃんがひとり。
そんなとき問い合わせがありました。施設にいる猫に会いたいと。いつも通りどの猫かお聞きすると、『仔猫部屋にいるせっちゃんに会いたい』と。
今なんと‼︎⁉︎
耳を疑うとはこの事です。やったーーーーっと叫びたかったのですが、、受話器を大切に持って、里親様になっていただくための手順を伝えました。
とっても優しいご家族。今までの経緯も含めてせっちゃん!と言って下さいました。子供たちも優しくて、、、ほんとうかな?現実かな?せっちゃんに会っていただきしばらくふれあいの時間を過ごしていただきました。『とっても可愛かった』と。お父さんにすごく甘えていたようで、ずるいよお父さんなどの会話。嬉しくって‥夢の中のようです。
動物病院からも今後のことを説明。オペしていただいた協力病院へもう一度診てもらいました。〝経過良好。特になにも制限しなくてよい ”とのこと。安静ではなくて動いて走ってジャンプしても良いんでよね、それってつまり自由ってことですね!
そうは言ってもせっちゃん自体が、体を気にしてるようで、たぶんジャンプなどの動きはしないんじゃないかという意見がちらほら。でもきっと、お家の生活に慣れてゆっくり動けるようになるよね?嬉しくて想像が止まりません。
トライアルの日、予め一緒に考えた案を色々工夫してくださっていました。ケージの中にお父さん手作りのハウス。良いサイズで、上にも乗れます!
せっちゃんに出てもらいます。
すぐにケージに向かうせっちゃん。
トイレだにゃ。足上がるかにゃ。
みんなから見られてるぅ
にゃっ くらくてよさげにゃぁ
入って、そして出てきました。そして見渡して確認してからまたお父さんお手製のハウスへ隠れました。みんなで感動。良い子。それで良いよ!そこを拠点に、ゆっくり慣れていってね!
トライアルの手続きをして、あとはご家族様と『時間』に任せるだけです。せっちゃんをよろしくお願いします。リビングには先日お渡しした、〝保護されてきた日のせっちゃんの写真”が飾られてありました。
トライアル中の報告は毎回驚きと感動でした。
家族のみんなに撫でられるのが大好きだそうで
まだリビングには怖くていけませんが、少しずつ慣れてくれているようです。
誰もいない奥の部屋で暴れていたり
そっと覗くと1人で遊んでいたり
覗いているのがバレると「何もしてないですよ」みたいな顔をしたり
30センチの高さぐらいなら、ジャンプすることができます。走るのも大丈夫みたいです。
どんどん生活スペースも広がります。
家に帰ると鳴いて呼んでくれて、そのまま30分ほど「喉グルグル」がおさまるまで撫でます。
とっても甘えん坊です。
リビングにも探検に来るようになりました。テレビを不思議そうに見ています。
せっちゃんは中々のヤンチャ娘だったようです(*_*)遊ぶのが本当に大好きでだそうです。爪切りもできました。リビングでテレビを見るのも好きです。トムとジェリーが特に好きです。朝夕のご飯を催促しに「にゃーにゃー」と呼びに来てくれます。お腹を見せて撫でさせてくれます。
しばらくして息子さんに猫アレルギーが出てしまいましたがこまめな掃除と毛の対策と検査と色々な工夫をしてくださいました。ご家族全員が、「せっちゃんとずっと一緒にいたい 離れる事は絶対に嫌だと言っています」と言ってくださいました。
それからのご報告もうれしい事ばかり
『せっちゃんは毎日モリモリ食べ、トイレも問題ありません。夜には走り回り、運動量も増えました。ご飯前の催促にゃーにゃーの他にも、トイレが終わりましたにゃーや、お外の鳥ににゃっにゃっにゃっなどオシャベリも上手です。
キャットタワーは気に入ってくれています。ケージの上にも飛び乗れますので、1 メートルくらいは平気で飛びます。』
小さな小さな体に2箇所の骨折 どんどん成長する時期に大怪我。痛かったし怖かったでしょう。公園で見つけてすぐに動物病院へ運んでくれた高校生。ヒトに見つけてもらわなければその身体では生きてはいけなかったです。
せっちゃんはご理解ある優しいご家族の一員となりました。
そしてつむぎちゃんという名前になりました。
つむぎちゃんとご家族の幸せをずっと祈っています。