2022/02/08THE 柴犬 もずく

柴犬という犬種を理解する

前回柴犬という犬種についてお話させて頂き、柴犬はしっかりと幼いうちからトレーニングする事を

推奨させて頂きました。

そして、今回は 施設で生活している「もずく」についてのお話です。

 

もずくは生後10か月の頃に本気で噛んでくるようになったと

捨てられました。

頭を撫でたら噛んできた。と

 

来た当初のもずくは生後10か月、ほぼ成犬サイズでした。

 

餌の執着が少しあり、ご飯を食べているところに近づいたり手を伸ばしたりすると

反応して怒ります。

 

施設のスタッフは柴犬=気を付けるという認識なので、

必要最低限触ったりはしないようにしてしばらく様子を見ました。

 

トレーニングも開始し、性格を把握するため

信頼関係を築くため、何度もお散歩しました。

 

・頭を撫でられるのが好きではない

・しつこいスキンシップは嫌い

・体をコントロールされるのはダメ

・物欲がある

・犬が嫌い

・転嫁行動あり

・大の病院嫌い

・でも人は好き

 

自分にとって得のある人物に対して(お散歩に行ってくれる、ご飯をくれる)は

認識と関係が徐々に築けるようになってきました。

 

最初は直接体に触れないでリードで体を撫でてみたりして反応を見ました。

関係性が築けた頃徐々に背中を撫でるように。

少し撫でてはオヤツ。撫でてはオヤツ。

 

お散歩でたくさん発散させてからトレーニングする事2年半。

 

関係性を築けたスタッフは体を触ったり、ブラッシングしたり、シャンプーしたり

口輪が付けれるようになりました。

 

口輪はよく、可哀そうと思われがちですが

咬み犬にとっては必須アイテムです。

状況によっては口輪をつけなくては

いけない場面がどうしてもあります。

お互いがケガをしない、させないための物なのです。

もずくも最初は口輪を付ける事に抵抗があり、

頭を振って吹っ飛ばしたり、無理やりつけようとすると本気で怒るので

少しずつ少しずつ練習していきました。

 

最終目標は怒らさずにワクチンを打つこと。

 

そのために口輪の練習を何度も何度も行いました。

いつでも確実につけれるようになった頃、ワクチン接種を行います。

 

トレーナー以外の人が触ろうとすると怒るので

病院の診察台の上では危険と判断し、

外の開放的な場所で、もずくもフラストレーションがたまらないように

十分にお散歩で発散させた後に行います。

 

先生にはもずくの背後にスタンバイ。

伏せの状態にし、口輪を付け、かしこいねー!と口輪の先からオヤツをあげる。

そして、夢中になって食べている隙に先生に背後から注射を打ってもらいました。

 

見事成功。。!

オヤツよりも背後が気になってしまうと怒りだす可能性があったため、

口輪は必須。ですが、怒らさず、もずくにとっても嫌なことをされて怒るという行動を引き出さずに

オヤツを食べている間に終わった。という怖い思いもさせないで済みました。

 

ふぅ~。。

診察台の上で普通に診察してもらえるようになるには程遠いかもしれませんが、

確実な前進です。

 

ポイントは、十分に発散して疲れさせてからトレーニングするという事です。

あとは関係性が築けていなければなりません。

 

もずくの性格、怒るタイミング、ポイント

これらを理解していれば、お互いに良好な関係を作る事ができます。

 

とっても遊び好きでとにかくやんちゃで可愛い男の子です。

柴犬について、もずくについて、深く知り理解してあげる事が大切です。

 

もずくが再び自分だけの家族に出会えるように、里親希望の方には

全力でサポートしたいと思っています(^^)

 

 

 

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