2016/08/14預かり訓練で変わったチーくん

2014年の10月後半から、3か月の預かり訓練をした子がいました。

 

預かり訓練は、最短でも1か月はお預かりしてこちらでトレーニングをします。

 

飼い主さんが会えるのは約2週間後からの面会の日だけです。

 

寂しいのは分かります。

 

でも、預からなければ変えることの出来ない問題行動もあるのです。

 

その子は、”本気咬み”が問題のチワワでした。

 

「なんだチワワか。」と思う方もいるでしょう。

 

飼い主さんからのお電話で

 

「3年間もサークルから出せずにいるんです・・・」

 

と聞いた時は「チワワなのに??」と私も思いました。迎えに行くまでは・・・・

 

 

てっきり普通の小さい小さいチワワだと思った私は、

 

猫キャリーくらいの大きさのを持っていきました。

 

2階に上がり、サークルの中で爆吠えしているその子を見て愕然・・・

 

そして一言・・・「え?この子チワワですか??」

 

 

そう、チワワと言っても骨格の大きい、そしておデブの13㎏チワワだったのです。

 

確かに、この大きさに咬まれたらたまったもんじゃないな・・・

 

チワワか?と疑っている私に、飼い主さんが血統書まで見せてくれました(笑)

 

確かにチワワでした・・・^^;

 

当時5歳のチワワのチーくん。

 

チーくんは手続きを進める私に向かってずっと吠えていました。

 

サークルに近寄るだけでキレ、サークルに手をかけるだけで咬みにくる。

 

3年間、散歩も運動も出来なかった為、巨大化したチーくん。

 

飼い主さんは手放すしかないかもと悩まれて相談してこられました。

 

手放される犬が少しでも減ってほしいと思い、訓練士になったので

 

チーくんを何とか変えてやる!!という思いで

 

明らかにサイズを間違えたキャリーに押し込んで連れて帰ってきました。

 

施設に到着して、のぞき込むスタッフ皆をキャリーの中から唸り声と共に

 

ものすごい形相で睨みつけていました。

 

咬むようになってからトリミングサロンももちろん断られ、

 

ようやく受けてくれたところも1度だけで「もう来ないで」と言われ・・・

 

病院にも連れて行けず・・・

 

 

そんなチーくんはまず歩くことから始める必要がありました。

 

3年間歩かなかった体は、リードを付けて歩くことすら拒むようになっていて

 

引っ張っても歩こうとせずズルズル引きずられるだけ。

 

パッドは弱っていて、少しでも歩けば擦れて血がにじむ・・・

 

ダイエットとトレーニングを同時進行で頑張ってくれました。

 

どんなトレーニングをしたのか詳しく書くと長くなるので避けますが、

 

主に「体を触られることを受け入れる」トレーニングをしました。

 

3か月頑張ってくれたチーくんは、体重も9㎏台まで減り(それでも大きいけど)

 

お散歩も行けるようになり、サークルに近づいても怒らず、

 

トリミングも出来るようになりました!!

 

そんなチーくんのafterがこちら↓↓

同じワンコとは思えないほど柔らかい表情になりました^^♪

 

トリミングでカットもできてスッキリです★

 

ヤンキーのように睨みをきかせていたチーくんはもういません。

 

飼い主さんもサークルから出してお散歩に行けるようになり、

 

チーくんとの生活を再出発しています。

痩せても、近所のお子さんから「あ!タヌキがいる~!」なんて

 

言われてしまうそうですが、

 

そんなお話を笑って話してくれるようになった飼い主さん自身も

 

気持ちに変化があったように思います^^

 

今もちょこちょこトリミングで来てくれるチーくん。

 

預かり訓練をして、飼い主さんも楽になったと思いますが、

 

何よりもチーくんの生活の質がぐ~~~ん!と上がったのは確かです^^

チーくんの表情の変化を見て分かるように、

 

預かり訓練は可哀想なものではありません。

 

咬み癖があり、困っている飼い主さんは多いと思います。

 

本当に改善したいとお考えの方は是非一度ご相談下さい。

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