2023/04/25しろ。今どこにいる??

2012年10月4日・・・

縁あって施設にやってきたイヌはスタッフに【ひろた】と、名付けられた。

当時推定5歳・・・24㎏

外犬舎での生活の後、シニア部屋『ゴードン』に移り、

老犬介護部屋『フィガロ』にやってきたのは2021年2月5日。

大きな身体は痩せがひどく、太らない。

目の前に来た、老犬を噛むわ、吠えるわ、唸るわで、なかなか落ち着かない。

本当に、『ゴードン』部屋で共同生活出来ていたのか疑問だ。

私とのお散歩が始まったのは、2021年2月14日から。

このまま寝たきりになっては大変だ、脚力を付けないと‼と、出勤日には欠かさずお散歩。

雨だって、雪だって、夏の暑い日は陽が落ちてから、寒い冬の日には洋服を着て。

友人に貰った私の腹巻きをネックウォーマー代わりに。

1度、猪と遭遇し、ふたりで跳んで逃げた。

短い距離から、どんどん長い距離が歩けるようになってきた。

春を迎え、また、来年も一緒に桜を見ようね、と2021年。

2021年・・・暑いね、

もう少しお散歩時間をずらそうねと、夏。

冬の寒さには強い2021年。

そして、また春が来た・・・2022年。

正直、また一緒に桜が見れるなんて、思わなかった・・・

フィガロに来た仔はフィガロ部屋での生活が1年ない仔が多い。

ナックリングが始まった時は靴下を装着。

しょっちゅう、脱げてしまって、よく拾ってもらいました。

 

フィガロでは専用スペースを設け、夏の暑い日には専用扇風機を確保。

もう、お殿様状態である。

そんな【ひろた】を私は【しろ】と、呼び、ある支援者さんは【殿】と、呼ぶ。

【しろ】と、呼べば必ず反応してくれる、賢い仔だ。

お散歩中の【しろ】の写真が撮りたくて、携帯を持参して、撮って、携帯を落として、携帯を破損してしまった事もあったけな。

2022年冬・・・そして新年も皆で迎えることができた。

 

随分足腰が衰えて来た・・・

食べても食べても食べても太らない。

ふやかしてもドライフードでは嘔吐してしまうので、缶詰を与えていた。

また桜を一緒に見ようね、とお散歩。春は直ぐそこだよ、と話しながら。

お散歩コースは短くなり、疲れたら抱っこをし、また歩かせる。

介助ハーネスも欠かせなくなった。

沈む夕陽を抱っこして見せ、綺麗だねぇ~と、お話し。

 

2023年1月10日・・・右腰に穴が開きそう。

いつも下になってない方の腰。

それでもご支援いただいた低反発マットレスに毎日助けられている。

1月18日・・・13.85㎏。

1月26日・・・身体が、顔が上がらない。11.56㎏。

 

2023年1月30日

左目が白濁している‼

昨日と全然、違う‼

どうした、しろ。

目が溶けているね・・・と、獣医師が言う。

それでもお客様駐車場までお散歩。

今思えば、、、それが私としろ。の最期のお散歩となった。

 

1月31日・・・低体温。カイロやヒーターで温めるも、手当が1番かと、ナデナデナデナデ。

立ちたい立ちたい、歩きたいで泣くしろ。

 

八角サークルに入れておかないと、周りの仔を噛む元気はまだまだ健在。

サークル内で、共にランチした。

 

2023年2月1日

全く食べれない・・・それでもヒャンヒャン泣く。

シリンジで給餌するもシリンジを嚙みちぎる。

破片が入ってないか、口を開けてチェック。

また、明日ね、絶対、会うよ、おやすみ。また明日ね。

 

2023年2月2日・・・

施設外の用事があり、外に出ることに・・・

「しろ、行ってくんね」

 

日中も気になって仕方ない・・・

一緒に出掛けた代表も、「大丈夫か?ひろたを、自宅に連れて帰らんのか??」と。

私には愛犬がふたり。

しろ。を連れて帰って、その仔らは病まないか・・・

ふたり。とお散歩に出ている間、残されたしろ。に何かあったら・・・

色々考えると、簡単には答えが出せない・・・

 

17時過ぎ・・・施設に戻ると、スタッフ片山が近付いてくる・・・

ん??お迎えか??

いや、違う??もしかして・・・

 

受付内の棺に入れられた【しろ】。。。

涙が止まらない・・・

何故、連絡をくれなかったの?と、強く強く問いてしまう私。

連絡を遠慮したスタッフ片山。

 

棺のサイズがおかしいと、会長が言う・・・

棺を交換すると、会長が言う・・・

 

万歳、ラッキー、ついている‼【しろ】を抱っこ出来るチャンスだ。

痩せたしろ。を、抱っこする・・・

「ありがとう、ありがとう、しろ。楽しい時間をありがとう。逝く時に居てやれなくて本当、ごめんね。」

 

2023年2月2日11時56分

スタッフが見守る中、私の大好きな【しろ】が旅立ちました・・・

 

「2年間、毎日散歩行ってたんやな、2年間か・・・もう飼い主やな」と、あるスタッフが、なんとまぁ、嬉しい事を言ってくれた。

共に歩いたお散歩道には今年も桜が賑やかに🌸

 

しろ。今、どこにいるの??会いたいなぁ~。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

介護犬班:小林

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