2021/01/04優しいチャット

白血病陽性のチャット。
普段はとても物静かな子で、遠くからこちらの様子を伺って、少しずつ近寄ってくるようなタイプ。
こちらを、じーっと見つめてくる愛嬌ある顔がとっても印象的。
ある日の朝、チャットの元気がなく、お昼頃に呼吸が荒くなり、入院棟へ。
貧血がひどく、犬なら死んでいると先生が言っていた。
点滴も入れることができない。
私には声をかけること、撫でることぐらいしかできない。
「チャットー頑張れー」
頑張ってるのに、ついつい頑張れと言ってしまう。
私の悪い癖がでた。
にゃーにゃー鳴き続け、体勢を変えるチャット。
「チャットは強い子ー!」
と声をかけると、体を持ち上げ、立ち上がり、
ご飯を食べようとした。
「無理しなくていいんだよ」
と声をかけると、静かに横になった。
私の言っていることがわかっているかのような出来事だった。
その日の夜中に、チャットは旅立った。
以前、声がかかった子の健康チェックで、白血病と判明し、エイズや白血病の子の最後を看取るのが辛いからと、キャンセルになったことがあったのを思いだしました。
どんな子でも、この世に生まれた以上、死は訪れるし、どんな子でも最後を看取るのは辛いです。
エイズや白血病への偏見はまだまだあるように思います。
施設にはエイズや白血病の子も生活しています。
穏やかな子、シャイな子、若くてやんちゃな子、脚がない子、様々です。
健康な子と同じように生活することが出来ます。
先住猫が健康な子の場合は住環境を分けるなどの工夫が必要となります。
キャリアであっても発症せずに天寿をまっとうする子もいます。
20歳まで生きた子もいました。
大切なことは、ストレスのない生活を送ることです。
清潔な水やトイレ、栄養のある食事、落ち着いた環境で過ごすこと。
お声がけいただくことが圧倒的に少ないエイズや白血病の子たち。
是非一度、会いに来てくださいね。

飼育班:坂田

スタッフ日記一覧へ